教育実習で児童・生徒との関わり方のコツ|仲良くなる質問回答ネタあり

「教育実習で子どもたちと上手く関われるかな…」
「生徒とうまく話せなくて困ってる」
と思っている方も多いのではないでしょうか。
初めての教育実習で、児童・生徒とどのように関わればよいのか悩むのは自然なことですよね。
実は、児童生徒との関わり方について「あること」を知っておかないと、教育実習後半で苦労することになるかもしれません…。
この記事では、児童・生徒との関わり方のコツについて、具体的な方法・ネタなどにも触れながら紹介します。
- 教育実習で児童生徒と関わるときのポイント
- 【序盤】児童生徒と関わるときのネタ
- 【中盤以降】児童生徒としっかり距離を取って関わるコツ
- 児童生徒からの質問の答え方のコツ
記事を読むことで、教育実習での効果的なコミュニケーション方法が身につきますよ。
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教育実習で児童生徒との関わり方は「臆せず」が大事

多くの実習生が陥る”誤解”があります。
それは「教育実習生という立場だから、子どもたちが自然と話しかけてくれるはず」という考え方。
確かに小学校の低〜中学年では、好奇心旺盛な子どもたちが積極的に話しかけてきてくれます。
(それはもう、もみくちゃになりながらも話しかけてくれます)
しかし、小学校高学年以降では、そんなことはありません。
年齢が上がり、思春期になると、児童生徒は新しい人間関係に対して慎重になり、自分から話しかけることは少なくなります。
中学生・高校生だとさらに顕著です。
では、小学校高学年以上になると、子どもたちとの距離を縮めたり、関係を深めたりすることはできないのか。
否。
スタートに壁があるだけで、ちゃんと教育実習生の方から働きかけて話しかけていけば、次第に心を開いてくれます。
(中には完全に心を閉ざしている子もいますが、7〜8割ぐらいの子とは普通に会話できるようになれます)
ポイントは「臆せず話しかけること」。
1回や2回、冷たい態度を取られたからといって、それは諦める理由にはなりません。
将来教員として担任を持つことになれば、クラス全員との信頼関係を作らなければなりません。
教育実習はその練習、いや、修行だと思って、臆することなく積極的にコミュニケーションを図っていきましょう。
【教育実習:序盤】児童・生徒と仲良く関わるためのネタ

児童生徒との関わりでは「臆することなく」という話をしてきました。
では、実際にどのように子どもたちとの中を深めていけばよいでしょうか。
ここでは、教育実習の序盤から使える3つのネタを紹介します。
名前覚えクイズ
児童生徒との関係づくりの第一歩は、「名前」から始まります。
子どもは、自分の名前を覚えてくれると、その人に対する好感度が上がります。
ちょっと話は脱線しますが、
私が大学の頃、担当の化学の先生は、授業を受講する学生の名前を全員覚えている先生でした。
(しかも授業初日から名前で呼ぶんです!おそらく、新入生の名簿と入学時の写真を照らし合わせて、授業開始前までに覚えてくださっていたのだと思います。化学の授業を受ける学生は総勢200人近くいるのに…!)
大学の講義で、ちゃんと名前で読んでくれる先生はその先生だけでした。
するとどうなるか。
そりゃあもう、その化学の先生は、学生から大人気。
単純に「人柄が素敵」というのもありましたが、やはり「名前」を覚えて呼んでくれるのは、大人になっても嬉しいものです。
子どもならなおさら「名前をすぐに覚えて、呼んでくれる先生」は、高感度が高くなりますよ。
そこで、まずは「名前を覚える」というミッションを、ゲーム方式でやることをおすすめします。
休み時間になったら、児童・生徒の一人に
「こんにちは。先生ね、今日クラス全員の名前を覚えてたいと思ってるんだ。名前を教えてもらってもいい?」
と話しかけます。
すると、(おそらく)名前を教えてくれるので、
「〇〇さんだね!OK。完璧に覚えたよ!」
と返しましょう。
すると、そのやり取りを見ていた周りの子(の中でも、特に積極的な子)が、「私の名前も覚えて!」「僕の名前も覚えて!」と近づいてやってきます。
そうしたら、あとはどんどん名前を覚えていくだけ!
子どもの名前を聞いているときに、もし、自分の仲の良い友人や、家族と同じ名前の子がいたら、
「え!”ゆうこ”って、うちの姉ちゃんと同じ名前じゃん!」
などと言って切り返えしながら、盛り上げていきましょう。
また、随時
「ちょっと、一回テストさせて!えーっと、(手で示しながら)◯◯さん、△△さん、□□さん、そして…、えーっと、☆☆さん!!」
といったように、確認テストを挟んで覚えていきましょう。
その場にいる人を全員当てられたらヒーローです。
もし、間違えた場合は、名前を間違えてしまった子に対して必死に謝罪をして、そのときに必ず覚えましょう。
そしてその後、授業や休み時間に、名前を間違えてしまった子の名前を自然に呼んであげましょう。
(そうすることで、「あ、今度は覚えてくれたんだ」と、自然にフォローすることができます)
できれば、初日(遅くても2日目)の間に、全員の名前クイズを当てておきたいですね。
好きな◯◯を聞く
こちらも、子どもと距離を近づけるための鉄板ネタの1つ。
「好きな◯◯について聞く」。
子どもたちの興味関心を知り、共通の話題を作ることは、関係づくりの基本です。
児童生徒に「好きな◯◯とかあるの?」と、どんどん質問していきましょう。
私がよく聞くのは「好きなYouTube動画」
私が、クラスの子によくする質問は、
「最近おすすめのYouTubeとか、めっちゃハマってる面白い動画とか、何かある?」
ですね。
ほとんどの子はYouTubeやショート動画が大好きなので、1つや2つ動画を教えてくれます。
もし、その動画を知っていたら、その場で盛り上がればOK。
その動画を知らなかった場合は、
「今日帰ったら見てみるね!なんていうYouTuberさんだっけ?」
などと聞いて、メモを取りましょう。
(このとき、教育実習日誌や勉強用メモ帳などを取り出して、真面目にメモを取り始めると、ウケます)
家に帰ったら必ず「口約束を守る」
そして、家に帰ったら、どんなに疲れていても、必ずその動画を見ます。
クラスの子どもとの約束は、たとえお遊びであっても守るのが基本です。
こういった小さな約束を守ることの積み重ねが、子どもとの信頼関係を作り、学級経営の太い柱となるのです。
逆に、「子どもとのお遊びの約束だから…」と軽んじていると、学級崩壊という形であなたの首を締めることになるので要注意です。
翌日に感想を伝えて仲良くなろう
そして、翌日になったら、
「昨日教えてもらったYouTube見たよ!すっごく面白くて爆笑しちゃった!」
などと感想を伝えて、その話題で盛り上がりましょう。
自分の好きなYouTubeを実際に見て「面白い」と言ってくれた先生(実習生)に対しては、確実に親近感が湧きます。
「この先生(実習生)、ちゃんと私のこと見てくれてる」と感じてもらえれば、あなたの授業中に発表を頑張ってくれたり、困ったときに助けてくれるようになりますよ。
「好きな◯◯」は無数にある
もちろん、好きな◯◯は、YouTubeである必要はありません。
- 好きなアーティスト
- 好きな芸能人
- 好きなテレビ番組
- 好きなアニメ
- 好きな漫画
- 好きな教科
- 好きな食べ物
- 好きなお菓子
好きな◯◯は、無数にあるので、話題に困ることはありません。
児童生徒の好きな◯◯をどんどん聞いて、距離を縮めていきましょう。
一緒に遊ぶ
3つ目は、もはやネタではありませんが「一緒に遊ぶ」ことです。
児童生徒との遊び方は、年齢や個性によって変わってきます。
小学生の場合
小学生の場合は、基本外で遊べばOK。
ただし、それだけだと「静かな遊びが好きな子」との関係が作れないので、お絵描きや簡単なゲーム(指スマとか?)で遊ぶことも忘れないようにしましょう。
- 活発な子どもたち:サッカーやドッジボール、鬼ごっこなど
- 静かな遊びが好きな子どもたち:お絵描きや簡単なゲーム
中学生・高校生の場合
中学生・高校生になると、外で遊ぶことは減ってきます。
そのため、ちょっと頭を使う「クイズ」や、「意味がわかると怖い話」など、盛り上がるネタをいくつか持っておくことをおすすめします。
- 知的好奇心をくすぐる話題(クイズや不思議な話など)
- 共通の興味に関する会話
このように、教育実習序盤では、
- 名前覚えゲーム
- 好きな◯◯の会話
- 遊ぶ!
などを取り入れながら、児童生徒との距離を縮めていきましょう。
【教育実習:中盤以降】児童生徒としっかり距離をとりながら関わる

児童生徒との関係が深まってくると、新たな課題が生じます。
それは、児童生徒との適切な距離感を保つことです。
最初は、「先生(教育実習生)ー児童生徒」の間に適切な距離感がありますが、次第に馴れ馴れしい態度で接してくる子どもたちが増えてきます。
その、馴れ馴れしい態度で接してくる子どもたちに対して、「心を開いてくれたんだ…!」と、単純に喜んではいけません。
この放置すると「なめられる教育実習生」となってしまい、実習後半で苦労することになってしまいます。
また、将来教員になったときに、同じような関わり方を続けていくと、「なめられる教師」へと成り下がり、学級崩壊を起こしてしまうでしょう。
そのため、適切な距離感を保ちながら児童生徒と接することが大切です。
以下のポイントを意識して、適切な距離感を保ちましょう。
- 必要に応じて毅然とした態度で指導する
→掃除をしていない・不適切な行動、言葉づかいなどに対してビシッと注意する - 丁寧な言葉遣いを心がける
→要所要所に、丁寧な言葉づかいを使うと、ちょうどよい距離感を作り出すことができる - 特定の児童・生徒に偏らず、クラス全体とバランスの取れたコミュニケーションを図る
→近くによってくる子だけでなく、クラス全員とまんべんなくコミュニケーションを取ることで「特別感」を排除する
適切な距離感を保ちながらも温かい関係を築くことが、教育実習成功の鍵となります。
教育実習中の児童生徒からの質問への答え方

ここまで、「教育実習生(あなた)から児童生徒への働きかけの仕方」について紹介してきました。
続いて、児童生徒から教育実習生(あなた)へ質問があったときの上手な答え方について、解説しますね。
質問の回答として「何でも好き」は無し!
教育実習に行くと、子どもから「好きな◯◯は何ですか?」と聞かれることが多いです。
そのときに「あ〜、何でも好きだよ〜」という回答は絶対しないようにしましょう。
なぜなら、「なんでも好き」は超絶つまらない回答で、面白みも会話の膨らみも一切ないから。
「先生〜。好きなポケモンはなんですか〜?」→「あ〜。ポケモンだったら何でも好きかな」
「先生〜。好きなディズニー映画はなんですか?」→「ディズニーだったら何でも好きだよ」
「先生〜。好きな食べ物なんですか?」→「なんでも好きだよ。嫌いな食べ物は何もないからね」
…「なんでも好き」だと、会話全然膨らまないですよね。
それ以上深堀りすることもできないですし、話題も広がらない。
共通点も見つからないので、子どもとの距離を縮めることもできず、ホント「つまらない回答」です。
子どもの質問に「なんでも好き」はNG。
必ず何か具体的に答えるようにしましょう。
「メジャー」or「ちょいマニアック」or「シュール」で心をつかもう
「子どもの質問には何か具体的に答えよう」という話をしました。
では、どのような回答をすればよいでしょうか。
おすすめは「メジャー」「ちょいマニアック」「シュール」のどれかで答えることです。
ポケモンを例にしてみましょう。
好きなポケモンを聞かれたときにメジャーで返すなら「ピカチュウ」です。
ピカチュウと答えておけば、(小学生の場合)クラスの半分以上はピカチュウ好きなので「僕も〜!」「私もピカチュウ好き〜!」というように、多くの子が反応してくれます。
メジャーな回答をすると、「浅く広く」支持を得られます。
これを、ちょいマニアックで返すなら「アルセウス」といったところでしょうか。
ちょいマニアックな回答だと、クラスの半分以上は「?」となりますが、一部の熱狂的な男子たちから
「先生!よくわかってますね!やっぱアルセウスかっこいいですよね。ちなみにアルセウスは何タイプが好きですか?」
と、一部の熱烈な支持を得られます。
シュールな回答で返すなら「ヤドン」といったところでしょうか。
ヤドンと聞いたら
「いやいや、ヤドンは知ってるけど、なんでヤドンなの!?他にもかわいいポケモンいっぱいいるじゃん!!」
と突っ込みたくなる子どもたちが大勢現れます。
シュールな回答をしたら、一部の濃いファンを獲得しつつも、多くの子どもに「面白い先生」と興味を持ってもらえます。
このときにやってはいけないのは「超マニアックな回答」です。
ポケモンで言うなら「ネオラント」といったところでしょうか。
クラスの9割以上が「?」ととなるようなマニアックすぎる回答をすると、何も得るものがありません。
このように、「メジャー」「ちょいマニアック」「シュール」のどれかで回答することで、子どもたちの支持を得られるのでおすすめです。
ポケモン以外でもいくつか例を出すなら
鬼滅
- メジャー:炭治郎
- ちょいマイナー:時透くん
- シュール:善逸のじいちゃん(雷柱)
HUNTER×HUNTERなら
- メジャー:ゴン・キルア
- ちょいマイナー:クロロ・ヒソカ
- シュール:ゴレイヌ
食べ物なら
- メジャー:ハンバーグ・カレーライス
- ちょいマイナー:さきいか・えだまめ
- シュール:アンパンマングミ
(ちょっと食べ物難しいな 笑)
といったイメージです(伝わるかな…?)
メジャーどころを答えて「あ〜!一緒!」と大勢の共感を狙うか、
ちょいマニアックで答えて「先生!よくわかってますね!」とコアなファンを獲得するか、
シュールで答えて「え!そこですか!!」と笑いを取りに行くか、
自分のキャラクターと合わせながら、答え方を考えてみてくださいね。
まとめ:教育実習では、児童生徒と上手に関わって関係を築こう

教育実習における児童生徒との関わり方のポイントについて紹介してきました。
まとめると、
- 教育実習で大切な心構え
- 臆せず積極的に話しかけること
- 児童生徒からの自然な話しかけを待たない
- 冷たい反応があっても諦めない
- 序盤での効果的な関わり方
- 名前覚えクイズを活用
- 「好きな◯◯」を話題に
- 一緒に遊ぶ機会を作る
- 中盤以降の適切な距離感
- 毅然とした態度で指導
- 丁寧な言葉遣いを維持
- 特定の生徒に偏らない
- 温かさと適度な距離感のバランス
- 質問への効果的な答え方
- 「なんでも好き」は避ける
- メジャー、ちょいマニアック、シュールのいずれかで回答
- 自分のキャラクターに合わせた答え方を工夫
児童生徒との関係づくりは教育実習の重要な要素です。
積極的に関わりながらも適切な距離感を保ち、教育実習生としての立場をわきまえた上で、温かい信頼関係を築いていきましょう。
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